アニメの車窓から(1)
一見関係ない切り口から看護を考えてみようという、個人的な内容です。
私はアニメを見るのが好きで、純粋に物語が楽しいだけでなくアニメから色々気づかされたことが多くありました。
医療をテーマにしたアニメや漫画も多く人気を博しています。
王道ではブラックジャックなどでしょうか。
コウノトリも特に最近話題になりましたね。
見てはまった人は多いのではと思います。
さて今回は、看護(医療)に直接関係ない物語から、医療者の方に、またそうでない方にとっても、
考えるきっかけを与えてくれるシーンやテーマを含んでいるおススメのアニメを取り上げていきたいと思います。
最初に紹介したいのは、“THE IDOLM@STER(アイドルマスター)”です。
略してアイマスと言うことが多いです。
看護と聞いてこれとは、
ちょっ待てよ!(笑)
と思われて当然かと思いますが、ご安心ください。
老若男女問わずお茶の間で見える、かなりの名作アニメです。
まず作品について簡潔にポイントを。
アイマスは、アイドルが流行っていた21世紀初頭に登場したアイドル育成ゲームが始まりで、自分がプロデューサーとなり彼女たちを支えるという設定になっています。
私も、アイドル文化が嫌いで抵抗があったのですが、今ではすっかりファンの一人です(笑)
アイドルのアニメ・ゲームと聞くと、ドロドロとした芸能界やオタク向けなど敬遠する印象があるかと思いますが、このアニメはそんなことはなくとにかく爽やかです。
アイドルを夢見て努力する女の子たちが、彼女たちを支えるスタッフと一緒に、社会に愛させるアイドルになるまでのサクセスストーリーです。
765(ナムコと読みます)プロと言う、無名でそれもオンボロ弱小事務所から這い上がるのは、まさに圧巻です。
会社の看板の“765”の文字は、まさかのビルの内側からテープ等を使って作っています(笑)
お金がないのは事実なのですが、見かけだけにこだわらず中身で正々堂々勝負していく強い信念がこの会社にはあります。
何がそんなに面白く、強くお勧めしたいと思うのか。
それは、各キャラクターが互いに高めあいながら、それぞれの目標に向かって努力している姿に心を打たれるからです。
まさにチームの協調性と各個人の専門性とのバランスが取れた理想な生産性の高い集団であると分かります。
また、心温まる人情物語とキャラクターから元気をもえるのです。
私も、仕事に疲れ切って落ち込んでいた時に、何回背中を押してくれたか分かりません。
7話では、懐かしき古き良き日本家屋や兄弟愛にほっこりします。
看護師の仕事は、人間に深く関わる必要があるので心の体力というか精神力も大切で、また、チームで患者さんらの健康問題の定義をして解決することに力を注ぐ必要があります。
私は、責任感が強かったものの恥ずかしい話、不器用で過激な看護師でした。
スタンドプレーの傾向も強かったため、円滑な他者とのコミュ―ケーションや良好な関係をつくるのが得意ではなかったのです。
多忙で緊張感の高い環境でいると、どうしても心が穏やかになれない時がありました。
どれだけ職場の方々にお世話になったことか…
ですが、彼女たちは、失敗を糧にして、心もアイドルとしても強く輝いていきます。
個性や目標もそれぞれですが、何が自分たちのファンに求められているのか、本質である“目の前のファンの一人を笑顔にする”ためにどうすればよいのか考え行動する集団になっていきます。
家庭環境やタイプや抱えている問題もそれぞれですが、皆人間としてそれぞれ違った素敵な魅力を持っています。
行動していく彼女たちの姿は、
チームや仲間に信頼され、目の前の患者さんの健康に対して、病棟看護師として何が求められているのか、を考えるきっかけを与えてくれました。
同時に、人として魅了のある周りを引き込める看護師に私もなりたい、と思ったのでした。
最後にもう一つ、中でも私の一番好きなアイドルの女の子は、トップアイドルになるのを目標に努力しています。
陰で誰よりも努力して、彼女のスタイルで輝いている。
プロデューサーである自分のことを好いてくれて、私は親になった気持ちで見ています(笑)。。。(誰のことかすぐ分かる方もいるかもしれませんね)
彼女のvitalityが大好きで、
強いchallengeを与えてくれたり、
自分のスタイルでいいんだとポジティブにさせてくれます。
彼女たちは心も集団も健康なのだろうなあと思います。
厳密に書くと、アイマスは15年以上長いコンテンツなので、主旨に外れない程度に簡単にまとめました。
アニメ全25話を順に見ていただくのがおススメですが、特に初めての方で1話のみの視聴で楽しめるとしたら、7話が良いかなとも思っています。
個人的バイアスがありますが、やはりこのアニメは必見です。
家族や友達、恋人とも気持ち良く見れます。
本も大切でもちろん面白いですが、
看護の仕事や人間関係で疲れた時、元気をもらいたい時、ご飯食べながらでいいです。
是非見てみてください。
それと、全国の看護師でプロデューサーの皆さん、是非一緒に仲良くやっていきましょう(笑)